植物生理学 II
(鈴木担当分)
授業の目標 植物は外部環境に対して特有の適応・耐性機構を備えて対処している。
また、生活環に応じて、特有の物質変換、物質輸送のしくみも備えている。
ここでは、こうした植物特有のダイナミック な機能について分子レベルで考察する。
授業の概要 ・計画
1.植物の物質変換過程に関する解析と植物を利用した最近のバイテク研究の実際を解説する。
2.遺伝子・ゲノム構造:生物多様性を考える上で必要な、遺伝子・ゲノム構造について整理し、生物との対比としてウィルスのゲノム構造、増殖、遺伝子発現機構についていくつかの例を紹介する。
3.リボソームと生物分類:翻訳装置リボソームの構造と作用機構について述べ、rRNAの一次構造を指標とした生物分類について解説する。アーキアの特徴について考察する。
4.光エネルギー変換:光化学反応中心複合体の高次構造と成分から見た細菌における光合成の進化を考える。
5.植物の多様性:細胞内共生の繰り返しにより生じた、光合成生物の多様性について解説する。
6.植物の酵素には複数のアイソザイムが存在し、それらには、機能特性と組織特異性が存在することを例に挙げて紹介する。
[特別講師、藤田直子]

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