植物分子生理学
(鈴木担当分)

 生物のエネルギー代謝と細胞分化およびそれらを統御するシステムを理解する。エネルギー貯蔵物
質としての澱粉合成とその進化的意義、分化としての花粉形成について、変異体の解析や種々の生物
の比較生化学によって学ぶ。また外的、内的環境の情報を統御する植物ホルモンや受容体等によるシ
グナルの伝達から遺伝子発現に至る過程を分子レベルで理解する。

1.真核生物に広く存在する、7回膜貫通型受容体-3量体型GTP結合タンパク質を介したシグナ
  ル伝達機構(例:アドレナリン、嗅覚、視覚)を理解する。Ser/Thr 。型タンパク質リン酸化酵
  素の作用機構を、実例を紹介しながら学ぶ。

2.増殖促進因子の応答に関わる、受容体チロシンキナーゼ、およびその下流のシグナル伝達機構を
  理解する。

3.バクテリア、植物に見られる二成分制御系(ヒスチジンキナーゼ、応答調節因子)の作用機構、
  および多様性について学ぶ。

4.ホスホイノシチド代謝、カルシウムイオンの動員機構を中心に、セカンドメッセンジャーの生理
  機能について理解する。

5.植物の環境応答機構に関する最新の情報を検索し、演習形式で発表を行う。生物種を超えたシグ
  ナル伝達機構の普遍性を理解することを目標とする。
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